極力ネタバレがないように書きます。
・観る前
最近は13も途中で積んだ程度には、FFシリーズに関心が薄くなっていた。理由としては近年のFFはナンバリング以外のスピンオフや派生タイトルも増えて、正直何が何やら感が大きくなっていたこと、単純にコンシューマーゲームをやる環境から遠ざかっていたことがある。
そんな折りにキングスグレイブのニュースが耳に入り、まず旧スクウェアにとっての悪夢を想起した。しかしどうやら評判がよいらしい。
FF15には興味がなかったが(これはハードをまだ購入していないというのもあるが)、とりあえずどんなものか観てみるかという物見遊山的心情だった。
そのためストーリー等は全く調べずに臨んだ。
・シナリオ面
よかった。まずこの物語の背景として簡単に書くと、機械中心の国と魔法中心の国の二つの国があると思ってほしい。
機械中心の国は魔法中心の国に対して勢力を伸ばしているが、最後の砦部分はクリスタルに守られているためなかなか手が出せなかった。
そこで機械中心の国はクリスタルを手に入れるために様々な策略を練って侵略する。
それに対して抵抗する魔法中心の国の人々を主人公にして描くストーリーである。
まずここまでのくだりでFF6を思いだした。
クリスタル争奪戦は胸が熱い。
さらにこの背景を彩るキャラクターとして個人的に一番よいのは、敵役の一人であるレイヴスだと思った。主人公側である王を憎む動機がいい。
確かにこういう憎み方をする人間がいるよな、と思わず共感してしまうシナリオと演出だったと思う。
あと、バトルシーンに入る前に味方同士で話すシーンはKH2のクラウドとレオンのセリフ回しを思い出した。さすが野末さんシナリオ。
正直なことをいうと、見せ場だとは思うけどもう少し短く話してもいいと思った。話している間に敵から攻撃食らいそうだし。
・映像面
炎上するシーンがたくさんあるのだが、自然な炎だった。画像処理で炎の動きはなかなか難しいと習ったが、非常に見応えがあった。魔法の演出もなかなか凝っていて面白かった。
街に関しても後述するが「これは都庁がモチーフかな」、「FF7がリメイクされたらこうなりそう」というほど、かなりリアルでありつつもどこかファンタジー感を受けることができて、楽しみながら観ることができた。
人物に関しても、肌の質感であったり皺の入り方など、かなり細部にこだわっていて違和感を受けなかった。ここまで技術は進歩したかーと素直に感心しながら魅入った。
ただ強いて言えば、口の動きとセリフが合っていないところが気になった。
これは先に英語版を作った事情からだとは思うが、見せ場でこれはちょっとキツかった。
裏を返せば、口の動きが気になるほどには表情の出来がいいということなのだが。
あとはオルトロスっぽい敵が出て来たときに、各キャラクターと船がどういう動きをしているのが目が追いつかなかった。
・音楽
KHの下村さんご担当ということで、どんな感じかなーと思ったらFFのイメージが壊れていなかった。個人的に好きなところは調印式前日で、ニックスとルナフレーナが話すシーンで流れたところ。FFっぽさとKHっぽさがあったと思う。
・声優
豪華でしたね。ヒロインの声に色々意見があるみたいだけど、個人的にはあれぐらいの熟れていない感じのヒロインでもいいんじゃないかなとは思う。
あと藤原啓治さん好きな人がスクエニ社にいるんだろうなあ。いつもおいしい配役になっている気がする。
・総評価
自動車が走るような発展した都市が近いのに、なぜこんな戦闘に適している広い荒野が近くにあるねんとか、一般市民は一般市民の服なのに、傭兵たちだけどう考えても戦闘に適していない鎖のジャラジャラしたアクセサリーをつけているあたりノムリッシュ節だなあとか、そのへんのチグハグさが妙によかったです。
他にもユニクロとか実際にある企業の看板が随所に見られたり、「あーこれは新宿ですね」、「これはトラヴァースタウン(KH)かな」みたいな街の風景が同居したりと、そのへんの地形面と文化面における矛盾さが、逆にファンタジー感を出しているのが面白かったです。ある意味ファイナルファンタジーのタイトル通り。
言うなればスターウォーズの亜種を観ているイメージでした(褒めてます) OPも眺めのナレーションから入ったあたり、もしかしたらスタッフも意識したのかも。
ゲームのスピンオフからここまでの映像を出せるのはよいと思います。
そして実際にゲームがやりたくなったので、観客にそう思わせられる時点で勝ちかと。
英語版もゲームも楽しみという期待を込めて星3ということで。
・おまけ
帰りにアルトニアに寄りました。
FF7のエアリスのリボンをモチーフにしたストロベリーパフェを頼みました。
スクエニの本拠地近くでポケGo開いたらポケステが。すばらしい。
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